姫路市で木の家を検討しているものの、木の家が実際にどのような住宅か詳しくは知らない方も少なくないのではないでしょうか。木の家には通気性がよく快適に過ごしやすいなどのメリットがありますが、カビ・シロアリなど注意すべき点もあります。
今回は木の家のメリット・デメリット・施工事例などを中心に詳しく解説します。姫路市で木の家を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
姫路市の住環境
兵庫県南西部に位置する姫路市は、豊かな自然と便利な生活環境で知られています。姫路市は海・山を楽しめる豊かな自然環境があり、新幹線の停車駅もあり、大阪・神戸へのアクセスも良好です。
また、世界遺産である姫路城をはじめとする観光地が点在し、文化要素も満喫できる土地です。生活を支える充実した公共施設も充実しており、総合病院・介護施設等シニア世代も安心して生活できます。
姫路市は子育て支援に力を入れており、各地区に子育て支援センター・児童館が設けられています。市内の小・中学校では一貫教育を行うプロジェクトも進行中で、子育て世代にとって生活しやすい環境が整っている点も魅力の一つです。
姫路市は、多くの人々にとって住みやすい街となっています。
木の家(木造住宅)とは
木の家(木造住宅)とは、主要な部分の建材に木材を利用した住宅です。日本では木造住宅が古くから採用されており、現在でも一戸建て住宅の多くを占めています。
木材は鉄・コンクリートよりも熱伝導率が低いため、夏は涼しく冬は暖かい環境が得られやすいです。また、木材は吸音性に優れているため生活音の反響を防ぐ効果があります。衝撃を吸収する作用もあり、特に柔らかい樹種の木材は歩行時に足が疲れにくい点がメリットです。
ログハウスとの違い
ログハウス・木造住宅の大きな違いは、構造にあります。ログハウスは、伐採したままの木材の形状を活かし、丸太を組み上げて壁を構成していく形式です。一方で、一般的な木造住宅では木を伐採した後に加工をして建築します。
ログハウスは一般的な木造住宅に比べ、圧倒的に木材の使用量が多くなります。ログハウスは自然の風合いをより強く感じられ、森林浴をしているかのような心地よさが特徴です。しかし、ログハウスの建築には特別な技術が必要となり、一般的な木造住宅よりもコストが高くなるケースが多いです。
木の家の建築工法
木の家の建築工法には、以下の2種類があります。
- 木造軸組工法
- ツーバイフォー(2×4)工法
木造軸組工法
木造軸組工法は在来工法とも呼ばれる日本の建築伝統を継承した工法です。木造軸組工法では、柱・梁・筋交いなどの主要構造部が木材で作られています。柱・梁によって建物を支えるのが特徴で、木の家でよく利用される工法です。
木造軸組工法は設計の自由度が高く、幅広いデザイン・間取りに対応しやすいメリットがあります。しかし、仕上がりの品質に差が出やすく工期が長くなる傾向にあり、建築費が高くなりやすいデメリットもあります。
ツーバイフォー(2×4)工法
ツーバイフォー(2×4)工法とは、19世紀に北米で生まれて1974年に日本でオープン化されたアメリカ生まれの工法です。ツーバイフォー工法では、2インチ×4インチの角材を使います。木製・角材のパネルで床・壁・天井の面を作り、面体の構造で家を組み上げます。
ツーバイフォー工法は、既製サイズの角材(2インチx4インチ)に合板をあわせて組み立てていく単純な工法です。大工・職人に高度な技術が求められないメリットがあります。
木の家以外の建築工法
木の家以外には、以下2つの建築工法があります。
- 鉄骨造
- 鉄筋コンクリート造(RC)
鉄骨造
鉄骨造は、建物の骨組みに「鉄」を使用した構造です。マンション・アパートから倉庫・工場・体育館といった大空間建築物まで幅広く使われています。鉄には「軽い」「強い」「粘り強い」という特徴があり、木造では難しいとされる体育館・高層ビルなどの大規模な建設で採用されています。
鉄骨造は素材の厚みによって呼び方が異なり、具体的には以下の通りです。
- 厚さ6mm以上の材料を使った場合:重量鉄骨造
- 厚さ6mm未満の材料を使った場合:軽量鉄骨造
重量鉄骨造は、柱・梁を溶接で接合し枠を一体化するのが特徴です。設計の自由度が高いメリットがあり、様々な空間に用いられています。
一方で軽量鉄骨の場合は、柱・梁をボルト接合で固定する「鉄骨軸組工法(ブレース工法)」を使っている点が特徴です。木造の在来工法と同じで、柱・梁が木の代わりに鉄骨で構成されています。
鉄筋コンクリート造(RC)
鉄筋コンクリート造(RC造)は、「Reinforced Concrete構造」の略称です。直訳すると「鉄筋によって補強されたコンクリート」という意味になります。
RC造は柱・梁に鉄筋を組み、周辺に型枠を作ってコンクリートを流し入れて固めた構造です。柱・梁・床・壁など、建物の構造に強度が必要になる主要部分に鉄筋とコンクリートが用いられます。
鉄筋は引っ張る力に、コンクリートは圧縮に強い双方の特徴を組み合わせて強い構造を実現しています。異なる素材のいい面を活かし強度を高める組み合わせですが、素材自体が重いため高層ではなく中低層の建築物で多く採用されています。
木の家の住宅寿命
木造住宅の寿命は建物の維持管理状況・使用環境に大きく影響されます。法定耐用年数としては22年とされていますが、あくまで税務上の減価償却計算のための目安数値です。
最近では建物の性能が向上して耐久性が高くなっているため、適切なメンテナンスが行われていれば40年以上など長期にわたって住み続けられます。木の家に長く住みたい場合は、必要な修繕・リフォームは適切な時期に行いましょう。
木の家に使われる木材の種類
木の家に使われる木材は幅広くあり、特性によって適材適所で使用されます。主な木材の種類・特徴は、以下の通りです。
木材名 | 特徴 |
---|---|
スギ(杉) | 一般的な住宅で多用され、柔らかく狂いが少ない。香りに防虫効果がある。 |
ヒノキ(桧・檜) | 強度に優れ、水に強く、狂いが少ない。香りに防虫・防菌効果がある。 |
ヒバ(檜葉) | 強度に優れ、水に強く、狂いが少ない。 |
カラマツ(唐松・落葉松) | 水に強く、摩擦に強い。 |
クリ(栗) | 水に強く、耐久性に優れ、硬質で虫害に強い。 |
上記の木材は、各特性を活かして構造材・内装材として使用されます。木の家を建てる際は、使用する木材についても工務店と相談して決めましょう。
木の家に住むメリット
木の家に住むメリットとして、大きく以下の4つが挙げられます。
- 建築にかかる費用を抑えやすい
- デザイン・間取りなど設計の自由度が高い
- 耐熱性に優れている
- 通気性がよく快適に過ごしやすい
建築にかかる費用を抑えやすい
木の家は、建築にかかる費用を抑えやすいメリットがあります。木材は比較的安価で入手可能で加工も容易であるため、建築費用全体を抑えやすい点が魅力です。
さらに、木材は軽量性から基礎工事にかかる費用も抑えられます。ただし、利用する木材によって値段も大きく変わるため、工務店に予算を伝えて見積もりを取るのがおすすめです。
デザイン・間取りなど設計の自由度が高い
木の家の大きなメリットは、デザイン・間取りなど設計の自由度が高い点です。木材は加工が容易であるため、様々な形状・デザインへ対応が可能です。
また、木材の組み合わせ方次第で多様な間取りを実現できます。ライフスタイル・好みに合わせた家づくりを行いたい方は、木の家がおすすめです。
耐熱性に優れている
木の家は素材が木材であるため、耐熱性に優れています。木材は熱を伝えにくい性質を持っており、夏場でも室内の温度を適度に保てる点が大きなメリットです。
冬場でも木材の保温性により、室内の暖かさを均一に保ちやすい点は大きな魅力となります。木の家は、1年を通して快適に過ごしやすい住居です。
通気性がよく快適に過ごしやすい
木の家は通気性の良さも大きなメリットです。木材は湿度を調節する性質を持っており、乾燥する時期は木材の水分が空気中に放出されます。湿気の多い時期は木材が空気中の水分を吸収してくれるため、湿度を一定に保って快適に過ごせる点が魅力です。
木の家に住むデメリット・後悔しやすい点
木の家に住むデメリット・後悔しやすい点は、大きく以下の2つです。
- カビ・シロアリの被害に注意が必要
- 湿気で木材が変形する恐れあり
カビ・シロアリの被害に注意が必要
木の家は、カビ・シロアリの被害に注意が必要な点が大きなデメリットです。木材は湿度が高い環境ではカビが発生しやすく、シロアリにとっては格好の餌となります。
カビ・シロアリによって木材が劣化してしまうと、場合によっては大きな修繕費用を必要とするケースもあります。木の家を選ぶ際には、定期的なメンテナンスに加えて適切な防アリ・防カビ対策が必要です。
湿気で木材が変形する恐れあり
木材は湿度の変化により変形する恐れがあります。日本のような四季の移り変わりがある地域では湿度の変化が大きく、木材が膨張したり収縮したりします。
木材が変形してしまえば家の構造に影響を及ぼし、扉が閉まりにくくなったり床が歪んだりするケースもあります。上記の問題を防ぐためには、適切な湿度管理・定期的なメンテナンスが必要です。
木の家が寒くなりやすい原因
木の家が寒くなりやすい原因として、以下の3つが挙げられます。
- 古い木の家は断熱性・気密性が低い
- 一度冷えると温度が上がりにくい
- 空調設備が適切に設置されていない
古い木の家は断熱性・気密性が低い
古い木の家は、断熱性・気密性が低い問題があります。古い木の家が建てられた当時の建築技術・素材は、断熱性・機密性に関して重要視されていないケースが多いためです。
断熱性が低ければ外部の冷気が容易に室内へ侵入し、室内の暖かい空気が外部に逃げやすくなります。また、気密性が低いと窓・玄関などの隙間から冷気が侵入しやすくなります。上記の理由によって、断熱性・気密性が低い古い木の家は寒くなりやすいです。
一度冷えると温度が上がりにくい
木の家は一度冷えると、温度上昇が難しい特性があります。木材は熱伝導率が低く、一度冷えた木材は冷たさを保持し続けてしまうため室内の温度を上げるのに時間がかかります。特に冬季に問題となり、暖房設備をフル稼働させてもなかなか室内が暖まらない状況を生みやすい点がデメリットです。
空調設備が適切に設置されていない
木の家が寒くなりやすい原因の1つとして、空調設備が適切に設置されていない点が挙げられます。特に古い木の家では、当初から空調設備が設置されていない・設置されていても性能が低い場合があります。
空調設備が十分でなければ冷暖房の効率が悪く、室内が寒くなりやすいケースがあります。上記の問題を解決するためには、全館空調を導入するなど適切な改修・設備の更新が必要です。
快適・おしゃれな木の家にするポイント
快適・おしゃれな木の家にするポイントとして、以下の3つが挙げられます。
- 高気密・高断熱な木の家に設計する
- 日の光・風を適切に取り入れられる構造・内装にする
- 全館空調を導入する
高気密・高断熱な木の家に設計する
快適でおしゃれな木の家を実現するためのポイントは、高気密・高断熱な設計をすることです。高気密・高断熱の家は外部の気候変動から室内を守り、1年を通して快適な室温を保てます。
また、エネルギー効率も高くなるため冷暖房費を抑えられる点も魅力です。長期的に見て住宅の維持費抑制にも繋がるため、木の家を建てる際は高気密・高断熱な仕様にしましょう。
日の光・風を適切に取り入れられる構造・内装にする
日の光・風を適切に取り入れられる構造・内装にするのも重要です。自然光を最大限に活用すれば、室内を明るくして心地よい生活空間を作り出せます。
また、風を上手く取り入れると自然の風を感じながら過ごせるため、冷房を使用せずに快適に過ごせる点も魅力です。天然の素材を用いる木の家で日の光・風を適切に取り入れられれば、自然と一体感をより強く感じられて生活を豊かにできます。
全館空調を導入する
最後に、全館空調の導入も快適な木の家づくりには欠かせません。全館空調とは家全体で冷暖房を行い、一定の温度に保つシステムです。
全館空調は、部屋ごとの温度ムラを抑えられる点が大きなメリットです。熱伝導性が低い木の家では、個室ごとにエアコンを導入するよりも効率的に室温を一定に保てるケースがあります。家の中での温度差が気になる場合は、全館空調を導入するのも有効です。
兵庫県の木の家の注文住宅施工事例
兵庫県の木の家の注文住宅施工事例として、以下の5つを紹介します。
- ロスなく効率よく過ごせるお家
- 木の温もりと高性能が魅力のお家
- ロフトのある2階リビングのお家
- 木の温もりに包まれた和モダンなお家
- 子どもたちの安全を最優先に考え尽くしたお家
ロスなく効率よく過ごせるお家
梁を見える状態にした構造で開放的な空間を実現しています。対面キッチンは、家族とのコミュニケーションを取りながら料理もできる仕様にしている点が特徴です。
木の温もりを感じ、団らんの時間も楽しく過ごせる住まいに仕上げています。
木の温もりと高性能が魅力のお家
カルクウォールの白い塗り壁が青空に映え、明るい雰囲気が漂う外観に仕上げた住宅です。
木の温もりに包まれたLDKで、ダイナミックな吹抜けを採用して2階ホールと一体の開放的な空間を実現しています。冬は床下の小さなエアコン1台、夏は小屋裏に設置したエアコン1台・シーリングファンによって年中快適に温度を保っています。
ロフトのある2階リビングのお家
奥行きのある細長い敷地にある住宅ですが、窓の配置に考慮してプライバシーを守りながら明るさを確保しています。
玄関の垂れ壁内部は、家族用の動線を兼ねた大容量のシューズインクロークを設置しています。便利な手洗いスペースも構えて、機能的な空間に仕上げているのが特徴です。
木の温もりに包まれた和モダンなお家
白をベースにオレンジをポイントとしてあしらい、おしゃれな外観に仕上げています。
和の落ち着きを求めて、ゆったりとした和室を設置しています。リビングとフラットに繋ぎ、キッチンからも視線が届くため子どもの遊び場・お昼寝スペースにも最適です。
子どもたちの安全を最優先に考え尽くしたお家
収納を兼ねた箱階段を上ると、ロフトにアクセスできます。LDKからも視線が届く広いロフトは現在お子様の遊び場になっています。
木の家に関するよくある質問
木の家に関するよくある質問として、以下が挙げられます。
- 木の家はどこに依頼すべき?ハウスメーカー?工務店?
木の家はどこに依頼すべき?ハウスメーカー?工務店?
木の家を建てる際にハウスメーカー・工務店のどちらに依頼するかは、ニーズ・予算に大きく依存します。ハウスメーカーは大規模な組織で、一貫した品質・効率的な建築プロセスを提供できる点が特徴です。また、多くのハウスメーカーは独自の住宅デザインを提供しています。
工務店は地元を中心に営業しており、個々の住宅に対してよりニーズに沿った提案を行ってくれます。地域の気候・地形に精通しており、地元の建築規制・要件にも詳しいです。ハウスメーカー・工務店にはメリット・デメリットがあるため、自分のニーズに最も適した選択をするのが重要です。
まとめ
今回は、姫路市で木の家を検討している方に向けて、木の家についてご紹介しました。木の家は、経済的で設計の自由度が高いなどのメリットがあります。しかし、カビ・シロアリなどの問題もあり、適切な対策が必要です。
木の家を快適かつおしゃれにするためには、自然光・風を上手く取り入れるなどいくつかのポイントを押さえる必要があります。姫路市で木の家を建てる際は是非参考にしてください。
株式会社大工産は、兵庫県加古川市に本社のある地域密着の工務店です。
良質な木材だけを用い、夏は「さっぱり」、冬は「しっとり」、年中快適に過ごす事の出来る住み良い家づくりを得意としております。
兵庫県加古川市、高砂市、稲美町、播磨町、姫路市、その他近隣市区町村で注文住宅をご検討中の方はぜひ一度御覧ください。
大工産が叶える理想の家づくりとは?(お客様の声あり)
心地よさと経済性を両立した高性能な住宅、「22℃の家」の特徴とは?
住宅に関する情報
林野庁:「木材・木造建築物関係のハンドブック」の情報
林野庁:「木材利用の促進について」の情報
国土交通省:「住宅・建築」の情報
国土交通省:「和の住まいの推進」の情報
国土交通省:「木造住宅・建築物の振興施策」の情報
国土交通省:「建築物省エネ法」の情報
経済産業省:「脱炭素社会に向けた住宅・建築物における省エネ対策等のあり方・進め方」の情報
国土交通省:「住宅ローン減税」の情報
兵庫県:「住宅」関連情報
兵庫県:「木材利用促進」関連情報
加古川市:「住宅政策」関連情報
高砂市:「住まい」関連情報
稲美町:「都市整備」関連情報
播磨町:「都市計画」関連情報
姫路市:「住まい・土地」関連情報
神戸市:「住宅・建築」関連情報